チャイコフスキーの生涯をわかりやすくまとめた

チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説します。

交響曲第4番②運命の動機・チャイコフスキーによる解説!

チャイコフスキー自ら、くわしく解説

 

交響曲第4番は、

チャイコフスキー自らが詳細な解説を書いています。

 

 

同時に、音楽観も語っていますが、

それについては前回記事を。

 

nmusic.hatenablog.com

 

 

かれが手紙でここまでの解説をしたのは、

 

フォン・メック夫人へ、感謝の気持ちをしめしながら、

 

より多くのお金を送ってもらえるようにしっかりとサービスをしたかったからでした。

 

 

また、

チャイコフスキー自身は、若くして母親を失っていますから、

 

その代わりとしても夫人を大切にしたのでしょう。

 

 

 

さて、なにはともあれ、

わたしたちは、この手紙によって

チャイコフスキーの真意を知ることができます。

 

 

さっそく、手紙の中身に入っていきましょう。

 

 

第1楽章序奏、「それは人生の宿命の力だ!」

 

 

ポロネーズのリズムを思わせる冒頭のファンファーレは、

 

宿命を表している。

 

 

それは、人間の幸福を妨げる大きな力です。」

 

 

チャイコフスキーにとっての宿命が何であったのか?

 

法務省勤務を突如としてあきらめ、

音楽の道に引き込まれるようにして入っていったことか。

 

 

しかし、

幸せを妨げる力のことを宿命と言っていますから、

 

 

おそらく、

私生活での悩みや、

37歳のときの結婚生活の悩みなどのことか。

 

チャイコフスキー自身の考えはそうではないと思います。

 

 

実は、

チャイコフスキーが想定していたのは

そういった具体的なものではなく、

 

世の中の人が生きていくにあたってぶち当たる試練を

音楽で表現していたのだと思います。

 

 

ベートーベンの「運命」を超えるような

すさまじいエネルギーやパワーを表現しようとしたのではないでしょうか。

 

 

このファンファーレは、

チャイコフスキーの「運命の動機」と言われます。

 

 

第1楽章、人生を現実と夢の両方で描く

 

 

チャイコフスキーは、

現実と夢の世界を行き来したり、交錯させたりする楽曲を得意としていました。

 

 

「ハープサルの思い出」など

思い出系の曲をこれ以外にも多く残していますが、

 

必ずといっていいほど、夢と現実の交錯が描かれます。

 

nmusic.hatenablog.com

 

 

そんな世界を集大成として表現したのが、

交響曲第4番です。

 

 

 

チャイコフスキーは、

この部分についても詳細な解説を残しています。

 

次回記事に続く・・・