チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説

チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説します。

チャイコフスキー27歳「ハープサルの思い出」

チャイコフスキー「ハープサルの思い出」

 

チャイコフスキーは兄弟姉妹との仲がとてもよく、

 

妹と弟とよく旅行にいったりしていました。

 

 

27歳のときに、

 

ハープサルという街に行きます。

 

 

 

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この町は、バルト海に面する海岸にあって、

 

北の大地のなかでは珍しく温かい地方で、

 

リゾート地として栄えていました。

 



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チャイコフスキーは、

こののどかなまちがとても気に入ったようで、

ハープサルを描いた曲を作曲しました。

 

 

「ハープサルの思い出」の解説

 

チャイコフスキーはこの「ハープサルの思い出」を書き上げる前に、

 

交響曲第1番「冬の日の幻想」や「デンマーク国家による祝典序曲」を作曲していますが、

初演と出版の関係で、

 

チャイコフスキーの作品番号2番として

「ハープサルの思い出」を出すことになりました。

 

 

3曲のピアノ曲から構成されています。

 

 

第1曲は「城の廃墟」ホ長調

 

第2曲は「スケルツォヘ長調

 

第3曲は「無言歌」ヘ長調

 

で、どれもニックネームがついています

(なぜか、どれからものどかな感じは浮かんできませんが)

 

 

第1曲「城の廃墟」

チャイコフスキーが若くしてこんなにも渋い曲を作れるのかというくらい、

哀愁溢れる曲になっています。

 

ちょっと鬱っぽいはじまり方です。

 

ほんとに温かいリゾート地で

兄弟と仲良く遊んできたんだよね!??

 

って言いたくなるくらいの展開をします。

 

しかし、チャイコフスキーはこの曲にも天才性を発揮していて、

ロシア音楽のエッセンスをしっかりと描き切っているのです。

 

楽しい保養地にいったから楽しい曲を書くというのではなく、

目に見えないインスピレーションを得て帰ってくるあたりは

芸術家の真骨頂といえるでしょう。

 

 

なにがすごいかと言うと、

 

ロシア五人組のひとり、ムソルグスキーがこれから7年後に書き上げる組曲展覧会の絵」に出てくる「古城」という曲の雰囲気にとってもよく似ているのです。

 

組曲展覧会の絵」は、

ムソルグスキーが西欧の作曲技法にあえて反発し、

ロシア風の音楽を貫き通そうとして描いた傑作として世に残ります。

 

 

その情緒を

はやくも作品2で表現しようとしたチャイコフスキーの凄みが伝わってきます。

 

中盤では、

かつて城で活躍した英雄を描き、

 

最後は、またしても哀しい廃墟のテーマで終わります。

 

現実と夢の交錯をみごとに表現しています。

 

 

第2曲「スケルツォ

1曲と打って変わった、軽快なメロディです。

 

第3曲「無言歌」

 

歌うような旋律が印象的な、

 

とても清々しい曲です。

 

 

これぞ保養地!!

 

 

というような晴れやかで心地よい雰囲気で、

 

広く人々に親しまれています。