チャイコフスキーの生涯をわかりやすくまとめた

チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説します。

チャイコフスキーとワーグナー「お前の劇は、退屈だ!!」

チャイコフスキーワーグナーを知る

 

チャイコフスキーは、ドイツで大活躍しているワーグナーという音楽家の存在をしります。

 

そして、36歳のときに、本格的に彼のすさまじい音楽性に触れ、

影響を受けることになりました。

 

それはすぐに「白鳥の湖」など、

さまざまな傑作を生み出すことにつながりました。

 

 

nmusic.hatenablog.com

 

 

ただ、音楽性を認めていた一方で、

ワーグナーの活動や作品は大っ嫌いだったようです。

 

 

チャイコフスキーワーグナーへの酷評

 

 

チャイコフスキーは20歳以上も年上のワーグナーにこんな酷評をしています。

 

「もしも、彼が自分の天分に集中して、

 

そのあふれ出るメロディや音楽を使っていけば、

 

 

この世界に無限の美しさを作り出してくれただろうに。

 

 

 

しかし・・・

 

 

彼のやろうとしていること

(楽劇を音楽だけでなく、総合的にプロデュースしていったこと)

は、

 

彼のすばらしい音楽性を邪魔するものだ!」

 

 

のちには、

 

 

 

「わたしは、ワーグナーの作品には

高度な才能を見て、ほめたたえるが、

 

 

決して彼の作った宗教を認めはしない!!」

 

 

とにかく、

ワーグナーの良い部分については、うらやましいほどに素敵だが、

 

一方で、楽劇王としてふんぞり返るうちに、

本来の音楽をはずれていってしまっているのではないか?

 

チャイコフスキーは批判しています。

 

 

ワーグナーの劇に「退屈だ!!」

 

ワーグナーの音楽性に憧れるチャイコフスキーでしたが、

 

それを上回るくらいに嫌悪感を示していました。

 

 

そのもっともたるものが

白鳥の湖」をつくった直後に、

 

ワーグナーワーグナーによるワーグナーのための音楽祭

バイロイト音楽祭に行ったときの言葉でしょう。

 

 

ワーグナーのオペラは

 

大部分は死ぬほど退屈だ!」

 

 

 

でも、大好きな憧れ

 

一方で、

 

「たとえ、ワーグナーが忘れられ、バイロイト音楽祭がなくなっても、

 

ニーベルングの指環』(ワーグナーの代表作)

は世界を揺り動かした大事件であり、

画期的な芸術作品である」

 

 

と、かなり惚れ込んでもいます。

 

 

極端に好きであこがれていたからこそ、

チャイコフスキーは酷評もしていたのでしょう。

 

 

ワーグナーの真の理解者のひとりとして、

チャイコフスキーは存在していました。