フォン・メック夫人とチャイコフスキーの恋文①
チャイコフスキーのラブレター
チャイコフスキーとフォン・メック夫人の関係は
いったいどのようなものだったのか?
一応、手紙では恋人のような面があったことがわかります。
さらに付け加えると、
夫人は未亡人なので、不倫ではありません。たぶん。
チャイコフスキーのフォン・メック夫人への思い
30代後半の彼が夫人にあてて書いた手紙より
「あなたはわたしが心のすべてを尽くして愛している人間であると申し上げる必要があるのでしょうか?
私は、いままであなたの魂のように自分に近く、似ていて、私の胸のなかのあらゆる考え、鼓動に敏感に反応する魂と出会ったことがありません。
あなたの友情は今や私にとって空気のように必要不可欠なものとなりました。
そして、私が生きている限り、あなたと結ばれていない瞬間はただの一瞬もありません。
私の思いがどこに赴こうと、いたるところで離れている友=あなたの姿にぶつかるのです。
あなたの愛、同情は私の存在の土台となっていました。」
「友達」と言っていますが、
告白するのが怖かったので、あえてこのような表現になっていますが、
正直バレバレな手紙です。
相手に距離をとって控えめに書いているように見えて、
名だたる作曲家のなかでもかなり熱いラブレターになっています。
彼は引っ込み思案を克服したのだ
フォン・メック夫人は
9歳下のチャイコフスキーに「君・僕」という親しい呼び合いをしようと提案するのですが、
引っ込み思案な性格のチャイコフスキーは断ります。
しかし、徐々に気持ちが高まっていったようで、
夫人に心を開いて話すようになっていきました。
ついに告白のラブレター
そして、ついにチャイコフスキーは
はっきりと夫人に愛を伝えるようになります。