チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説

チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説します。

「エフゲニー・オネーギン」の魅力

 「エフゲニー・オネーギン」の魅力

 

前回記事です。

チャイコフスキーワーグナーに対抗するためにした工夫を

わかりやすくマンガ家や映画にたとえて解説しています。

nmusic.hatenablog.com

 

今回はチャイコフスキー

歌劇「エフゲニー・オネーギン」の魅力を語ります。

 

 

 

声楽をもっと主役に!

 

ワーグナーは、声楽よりも管弦楽を生かそうと考えていました。

声楽パートをオーケストラがかき消してしまうほどの威力を、

管弦楽パートに持たせました。

 

それもあって、彼はど派手で迫力のある演出を可能になります。

 

 

 

一方で、チャイコフスキーは人間心理の描写のためには

声楽をしっかりと生かすべきだと考えます。

 

クライマックスは、常に声楽。

 

叫ぶのではなく、

登場人物の微妙な感情のうつりかわりを

かみしめるように歌っています。

 

骨組みのしっかりした管弦楽

 

では管弦楽はどうだったかというと、

これもしっかりとした役割を与えられました。

 

 

ワーグナーの「ライトモチーフ」に匹敵するくらい、

全曲の主題にしっかりと統一性をもたせています。

 

これらは、オペラの骨格をかたちづくり、

同時に、人物の性格や心理や感情のうごきをもっとも雄弁に語っています。

 

細かく深い描写を声楽でしながらも、

ダイナミックな管弦楽で迫力を持たせる。

そして、それをさらに声楽が発展させる。

 

まるで神業のような腕っぷしを披露します。

 

 

改革者のような音楽

 

チャイコフスキーは、

自分を「改革者である!」「音楽に革命を起こそう!」

と考えることはあまりありませんでした。

 

ただ、自分の内面のインスピレーションを重視します。

 

 

しかし、そこから出てくる音楽は

改革者よりも、すごい革新的な音楽なのです。

 

 

ビゼーの「カルメン

(曲の一部が、「たけしのTVタックル」のオープニングで使われた、

オペラの人気作品)

に影響を受けながらも、

 

それを発展させた、彼独特のユニークな音楽に仕上げています。

 

そういったことを自然にやってのけるところに

チャイコフスキーのすごみがあります。

 

 

「エフゲニー・オネーギン」のあらすじと作曲秘話