チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説

チャイコフスキーの生涯をわかりやすく解説します。

ロココ風の主題による変奏曲・チャイコフスキー、モーツァルトを研究する

チャイコフスキーロココ風の主題による変奏曲」

 

チャイコフスキー36歳は、

傑作の連続でした。

 

白鳥の湖

 

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フランチェスカ・ダ・リミニ」

 

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弦楽四重奏曲第3番」

 

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 「スラブ行進曲」

 

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いずれもチャイコフスキーならではの名曲です。

 

 

そんな36歳、1876年の楽曲の中でも

毛色がちがうのが

 

ロココ風の主題による変奏曲」です。

チャイコフスキーはこの時期にモーツァルトの研究を盛んにしていて、

その成果がこの作品に反映されています。

これまでと少し違った要素をカスタマイズした新曲をつくったわけです。

 

 

チェロと管弦楽のための楽曲で、

 

当時ロシアで「チェロの帝王」と呼ばれていたカール・ダヴィドフの演奏をきいて、

インスピレーションを受け書き上げました。

 

 

彼曰く、「霊感を得た」と言っており、

かなりの衝撃のもと作られた音楽です。

 

モーツァルトを取り入れたチャイコフスキー

 

ロココ」とは、18世紀にヨーロッパ芸術に広く分布したロココ様式のことです。

 

ドイツやフランスなどの王室や貴族で広まった文化で、

モーツァルトのような優美で軽快な音楽を特長としています。

 

 

このロココ様式は、

ド田舎だったロシア帝国にはあんまり普及していませんでした。

 

 

それもあってか、

非常に目新しい音楽として注目されたようです。

 

西ヨーロッパでは、時代遅れとされた様式を

チャイコフスキーが天才的に取り入れていったからです。

 

 

聴きどころは、古きと新しきの「対照」

 

聴きどころはなんといっても、

 

ロココ様式の主題と、

 

それをチャイコフスキー流でアレンジした変奏曲がみせる、「対照」です。

 

 

ロココの優美で軽快な曲の次には、

 

享楽、優美、悲哀、超絶技巧など、

いろんな要素をくわえた変奏曲が

 

個性豊かに登場します。

 

 

この部分がとにかく面白いのです。

 

古臭くなっていた音楽を

チャイコフスキーの時代風によみがえらせた傑作です。

 

 

 

 

当時の評価もよく、

チャイコフスキーの優雅さが最もよくあらわれた肝要な作品のひとつだ」

 

「妙技に裏付けられた情熱や叙情表現は、彼の独壇場である。ここに作曲家の個性と魅力を見つけることができるだろう」

作曲家ボリス・アサーフィエフ

 

という評価が残っています。